ヘジテーションとは
近年バスケットボール界、特にアメリカでは注目されているヘジテーションを使った1on1を解説していきます。スピードの緩急をつけて、相手ディフェンスを置き去りにするオフェンステクニックを身につけましょう!
(わからない用語等あればコメントをください。随時対応して更新していきます)
[目次]
ヘジテーションがうまいNBA選手
まずは、NBA選手の動画を見てイメージトレーニングと上達への意欲をつけましょう。
カイリー・アービング
Kyrie Irving Signature Moves 2016-2017
カイリー・アービングはNBA有数のハンドリングを持っています。クロスオーバーやロールでディフェンスとのズレを作る場面も多いですがヘジテーションを使って緩急で1on1を仕掛ける場面が多いです。
まずは動画0.26秒あたりでトップからウィザーズディフェンス陣に切り込む場面でヘジテーションを使っています。
1人目をピックアンドロールでかわした後、ヘルプディフェンスに対して一度自分のスピードを0にしてフロアバランスと確認してから一気に100のスピードでディフェンスの横を抜き去っています。
ディフェンスはオフェンスに対応して一度止まっているので次のアービングの縦への動きに完全に遅れています。
次は5分59秒あたりでシクサーズのエンビード選手に仕掛けるシーンです。
一度スピードを緩めエンビード選手が前に出てこようとしたところを見逃さずスピードにのって縦にアタックして得点を決めています。
アービング選手のすごい所はヘジテーションにクロスオーバーやインサイドアウトをまぜている所です。動画の中で注目してもらえれば、上記の明確なヘジテーション以外にも1on1を仕掛ける時に多用しています。
デイミアン・リラード
【ダミアンリラード】止められないチェンジオブペース!スピードスター
シュートでよく注目されるリラード選手ですがドリブルでの突破もうまいです。
1分30秒あたりでマジックのペイトン選手に仕掛けるシーンで右に振ってからヘジテーションでフロアバランスを確認してからインサイドアウトを入れてリズムを作り左にペネトレイトしています。
ハイライトを見てもらえれば感じると思いますが一瞬時間が止まった様にリラードの動きが止まる瞬間がありその後にスピードに乗り左に仕掛けています。
アイザイア・トーマス
Isaiah Thomas Basketball Move: Half Turn Hesitation
最後はアイザイア・トーマス選手の得意技『ハーフターン・ヘジテーション』
彼のヘジテーションは独特で、体を半分ターンさせてスピードを落としハーフターンの戻ってくる威力を利用して加速して相手ディフェンスを抜き去ります。
これはロールターンを試合中でよく使うアイザイア・トーマス選手だからこそディフェンスは余計に対応しにくい状態になっています。
ハーフターン・ヘジテーションは体をねじってスピードを落とせるので練習は簡単ですが、その前にロールターンで相手に印象づける伏線が必要になります。
ヘジテーション練習法
日本では、まだまだ良質なコーチが少ないのでアメリカのスキルコーチでヘジテーションについて説明している動画を紹介します。
英語で作られていますが、日本語解説を動画下記に書いているので動画を見て感覚を掴んでから日本語解説を読んでください。
練習時は事前に動画を再度確認して動きとマインドをしっかり思い出してから挑戦してみてください。
#1 KYRIE IRVING SECRET 'HESI' MOVE!!! How to: Top 4 KILLER Basketball HESITATION Moves!
[日本語解説]
最初の『Move1』は通常のヘジテーションの説明です。
全ての動きをエルボーのあたりで行います。
ヘジテーションを行う時はリングにアタックする時ですが相手にジャンプシュートにいくと見せかける事が大切です。
※リングとのアイコンタクトが大事です。
リングを見る瞬間に体を起こすことも意識してください。ディフェンスもつられて前に出てきます。
※前にドリブルを出す
ヘジテーションの後にボールをしっかり前に出してスピードにのってディフェンスを破ります。
ドリブルを前に出さないと自分もスピードにのれないので前にドリブルすることがとても大事です。
『Move2』
Move2はヘジテーションにクロスオーバーをまぜた動きです。
こちらのポイントは右から左に切り返す時にしっかり右足に一度体重を掛けてから左にクロスオーバー
※右足を前にだし右から左への体重移動に注意
『Move3』
次はヘジテーションからレッグスルーで加速です。
スピードの緩急が練習できる動きです。ヘジテーションでスピードを落とし、レッグスルーの時に体勢を下げて一気に加速します。
※レッグスルーの時に一気に加速するために前にある右足と後ろにある左足を1カウントで入れ替えてください
(この動きは難しいですが効果的です)
『Move4』
こちらはヘジテーションからのミドルシュートになります。
ヘジテーションをした時に相手ディフェンスが後ろに下がった時の事を想定してください。
相手がドライブを警戒して下がったらすかさずプルアップしてジャンプシュート
※ディフェンスとの距離感を掴む事が大切です
ヘジテーションを使って1on1の感覚を磨いていくと相手を抜ける距離感が掴めてきます。練習を重ね距離感が掴めればジャンプシュートに持っていくときとドリブルで仕掛ける時の緩急が掴めます
スキルコーチは一回余分にドリブルをつく事でディフンスとの距離感を確認する様言っています。
ヘッジをしてからドリブルを一回挟む事でスピードも落とせ、時間を持ってディフェンスとの距離も図れます。
[補足動画]
こちらのコーチの動画とアドバイスはすごく的確だと感じたのでピックアップいたしました!
【バスケ】シュートヘジテーションが上手く決まらない!そんな時どこを注意すればいいのか解説【考えるバスケットの会 中川直之】
ヘジテーションがうまく決まらない時はディフンスとの間に距離がある時です。
相手の動きを止めるもしくは重心を前に移動させてからの縦の動きで仕掛ける事が大切です。
もしディフェンスがよってこない時はそのままジャンプシュートに持っていきましょう『Move4』を意識しましょう!
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効果的な練習法
こちらもNBA屈指のハンドラー ケンバ・ウォーカーのヘジテーションムーブに関して詳しく説明された動画です。
要点とポイントの日本語解説つけてます。
動画後半にある練習方をアップの時に取り入れればハンドリング上達にもつながります。
The 2 SECRET Keys to Kemba Walker's Devastating Hesitation Move
[日本語解説]
まずは、目の動きです
目の動きで相手ディフェンスにフェイクをかける所から始まります。
しっかりと目をリングに向け、動きを一瞬止める事でディフェンスを引きつけます。
次に肩の動きです
重心を落として加速する事がドライブする時には重要になりますがヘジテーションをかける時には肩を上に少しあげ重心を起こし、相手に止まってシュートもしくはパスにいくと見せかける事が大事です。
最後にシャドーハンドの動き
こちらは多くのNBA選手が使っていますが、ケンバ・ウォーカーやカイリー・アービングが非常にうまいです。
右手でドリブルをついていれば左手をボールの上に引き寄せ相手にボールを持ったと錯覚させます。
上記の3つのポイントをおさえて、スキルコーチのドリルを実践してみましょう!
1つ目のドリルは
クロスオーバー→肩と目を意識してシャドーバンド
→目と肩、重心を落とす→クロスオーバー
この動きの繰り返しになります
2つ目のドリルはフィニッシュまで!
ドリブルでディフェンスに接近→クロスオーバーで後ろに引き返す動き→
シャドーハンドと目をリング(一瞬止まる感覚をつけましょう)→
再度クロスオーバーで切り返し→リングにアタックしてフィニッシュ!
緩急とディフェンスの動きをイメージして取り組みましょう
ディフェンスとの距離感が大事になってくる動きです。
1つ目のドリルはラダー使ってトレーニングする事でさらに効果的に行えます。
足を止めた状態ではなく左手にボールがある時は左足が後ろ、右手にボールがある時は右足が後ろと踏み替えるトレーニングも慣れてきたら試してください。
しっかりと 足を踏み替える感覚も掴めます。
スキルコーチの動画を注意してみてもらえればわかると思いますが、
シャドーハンドと目を上にあげる時に足を踏み変えて体でボールをしっかり守っています。体全身を動かすイメージで足を入れ替える練習も行ってください。
効果的なヘジテーション 5on5
2019年ブルックリン ・ネッツに移籍したカイリー・アービングのデビュー戦
開幕1試合目で50得点7アシストをあげた試合に注目していきます。
Kyrie Irving AMAZING Brooklyn Nets Debut Full Highlights vs Timberwolves (2019.10.23) - 50 Points!
ヘジテーションを使うのは、ディフェンスとの1on1だけでなくフロアのバランスを確認するのにも重要です。
ドライブを仕掛ける時はどうしてもディフェンスとボールに集中してしまいがちですが、ヘジテーションを一回入れることでリングを確認すると同時にコートの選手の位置
も確認しましょう。
動画1分25秒の場面でのヘジテーションはインサイドに味方アレン選手がカットインするのを確認し、相手センター タウンズ選手がパスを警戒して下がっているのでジャンプシュート。
ヘジテーションを使いながらフロアのバランスを確認して次の動きを変化させていく事が大事です。NBAではこういう駆け引きが試合中におこなわれています。
ディフェンスの動きとリング周辺をしっかり確認するためにも目の動きが非常に重要です。
皆さんもヘジテーションをマスターしてワンランク上の駆け引きを楽しみましょう!
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